BARBOUR


北海に面する美しい港町、炭鉱と造船の町として栄えた South Shields にて " J Barbour & Sons " と銘打ち1894年に小売業として創業 -。創業者である John Barbour 氏はサウスシールズの地の利を生かし水夫や漁師、港湾業に従事する労働者を中心に " oilskin " のジャケットを販売しはじめる。代表作 " Beacon " をはじめその機能的で高品質な品の数々は瞬く間に数多のセーラー、フィッシャーマン、ファーマー、シェパード、ハンター、ライダー達の愛用品となってゆくのであった -。また1914年と1939年、二度にわたる先の世界大戦では英国軍の軍服としてのその防水性・耐久性の高さを名実ともに証明する事となる。第二次世界大戦の前後からはバイク好きでその道に精通もしていた三代目、Duncan Barbour の影響によりモーターサイクルスーツやジャケットの開発にも注力するようになる。1936年に登場した " International " は映画「 大脱走 」で主人公を演じた俳優でレーサーでもある「 スティーブ・マックイーン 」氏も生前、国際レースにて着用されいてた事は今日でも語り草。現在でも尚、生産され続けている不朽の名作となる。1957年より創業の地、サウスシールズから同郊外、 Simonside へと拠点を移し製造から販売までのラインを再構築し、新たなスタートを切る事となる。1964年からは四代目が事業継承することとなり、以降ビジネス拡大を図り「 英国上流階級向け 」のカントリーウェア開発に注力するようになる。その甲斐もあり1974年にはエディンバラ公爵フィリップ王配殿下より、また1982年にはイギリス女王エリザベス二世、1987年にはウェールズ公爵チャールズ三世よりロイヤルワラント=英国王室御用達保持者協会( The Royal Warrant Holders Association )よりその証を授与され、今日私たちが認識している Barbour 社へと成長を遂げるのであった。1968年以降は五代目 Margaret Barbour が1980年に乗馬用として発表した" Bedale "、そして1983年にはハンティング用ジャケット " Beaufort " を立て続けに手掛け、後に同社の二大看板として Barbour といえばでお馴染みのアイコン製品にまで昇華をさせる。1980年代に差し掛かると空前の「 ダイアナ妃 」ブームが起こり、巷では「 スローン・レンジャー 」=「 スローン・ルック 」なるものが流行。そのファッションの一端を担ったのが当メーカーでもありました。五代目マーガレットは二度にも渡る「 大英帝国勲章 」の称号を授与され2001年以降、Barbour 社のその名誉名声はここ日本にまで届くようにもなる。イングランド北東部の港町で産声を上げた J Barbour & Sons -。創業当初から一貫している " wax " を用いたアウターづくりに掛ける理念とその情熱はいまやブリティッシュ・トラッド界を牽引する類まれなる存在として御社のこれからの動向にも注目をしてゆきたい。
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